当協会では、令和5年10月17日(火)から19日(木)の3日間の日程で、国土交通省四国山地砂防事務所所管の善徳地区地すべり対策事業の排水トンネルのほか祖谷かずら橋上流の景観護岸工事の視察調査をしてまいりました。
調査は、竹内章富山大学名誉教授を団長にして24名の団員で、協会関係者の他、富山大学と富山県立大学の学生2名にも参加していただきました。
〇場所 : 徳島県三好市、高知県高知市ほか
・1日目 : 富山空港から羽田空港経由で徳島空港着
鳴門観潮船、大塚国際美術館、阿波おどり会館視察
徳島市内(泊)
・2日目 : 吉野川ダム統合管理事務所にて四国山地砂防事務所の概要説明
大歩危の乗降船場にて三好ジオパーク構想の説明
(善徳地すべり周辺の地形地質と密接な関係)
善徳地すべり排水トンネル(中段)工事の現場視察
かずら橋夢舞台で景観に配慮した今久保えん堤、善徳護岸工事を視察
笹平地区急傾斜事業(完成済み:群馬県中之条土木所管)視察
高知市内(泊)
・3日目 : 桂浜、坂本龍馬記念館、牧野植物園、高知城観光などの後 帰県
四国山地砂防の概要説明
三好ジオパーク(大歩危)
善徳地すべり排水トンネル
トンネル前での集合写真
景観に配慮した堰堤前で
かずら橋を望みながら
文化交流にも努めました
文化交流にも努めました
吉野川流域には中央構造線などの地質断層が東西に走り、これらを境に三波川帯などの異なる地質帯が分布しています。
このため、三好ジオパーク(大歩危小歩危)に見られる吉野川上・中流域は岩石が概して脆弱で、全国有数の地すべり、崩壊の多発地帯となっています。
今回それらの地域の対策事業の一端を視察させていただきましたが、国土保全、安全安心な暮らしの確保とともに、地域振興も担っていることに感心しました。
特に、かずら橋周辺の景観を守る工事では、「人工岩景観工法」を採用し、観光地の保全に結びついていました。
この現地調査の結果については、来年2月14日(水)に富山市で開催します斜面防災対策技術講演会で発表することにしています。
末筆ながら、視察先各所でご説明いただいた皆様、事前のお手配をいただいた関係者の皆様にこの紙面をお借りして感謝申し上げます。